ドイツワインは甘口の白ワインだけじゃない!繊細な味わいのドイツワインの魅力

ドイツワインは甘口の白ワインだけじゃない!繊細な味わいのドイツワインの魅力

すぐにワインをチェックしたい方はこちら

「ドイツワインってどんな特長があるの?」
「ドイツワインって甘い白ワインばっかりでしょ?」
「なんか味わいが薄いイメージがある・・・」

そんな風に思っているとしたら、めちゃくちゃもったいないです!

ドイツワインの個性を一言で言うなら、豊かな酸と繊細さ

現在、ドイツの白ワインと赤ワインの生産比率は、ざっくり6:4と言われています。
1980年くらいまではほとんど白ワインだったのですが、近年急激に赤ワインが増えているんです。

また、辛口と甘口の比率も7:3
断然辛口のほうが多いんです。
世界的に辛口ワインが人気なので、それに合わせてドイツワインも進化しているのですね。

広江(ノーマル)

こんにちは。
最近ドイツの赤ワインの美味しさに衝撃を受けた、美味しいワイン編集部の広江です。
何を隠そう、私も以前は「ドイツワイン=甘口」と思い込んでいたんです。

ドイツワインは近年、高品質な赤ワインが増えていて、アルコール度数が低めの飲みやすいワインも多くあります。
さらにドイツは、貴腐ワインの世界3大産地のひとつ。
一口飲むと天にも昇るような至高の超甘口、貴腐ワインもありますよ!

ドイツのワインは「どっしり!」「凝縮感!」というようなワインはではなく、繊細でエレガント

なぜそんなワインになるかというと、理由はドイツの気候とブドウ畑の環境にあります。
ドイツの気候は、冬は寒く、夏は涼しく、緯度が高いので夏は日照時間が長い。
そして、川沿いの斜面にブドウ畑が広がり、ほかの国とは全然違う環境にあるんです。
ブドウは自然の中で育つものなので、自然環境が違うと全然違うワインができるのも納得ですね。

ドイツのブドウ畑

ということで今回は、近年、ブドウ栽培と醸造の技術向上や気候変動があり、高品質な辛口の白ワインや赤ワインが増え、世界中にファンを増やしつつあるドイツワインの特集です。
後半には美味しいワイン編集部オススメのドイツワインも紹介します。

まずは、編集部オススメのワインのうち3つだけ先に紹介しますね!
そのあと本題に入りましょう。

この記事で紹介している編集部厳選のワイン3選

シュペート ブルグンダー ドッペル シュトゥック
サミットやJALビジネスクラスでも採用された気品あふれる「フリードリッヒベッカー ドッペル シュトゥック シュペートブルグンダー 」
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編集部評価: 4.5

イチゴやベリー系、土のような香り、一口飲むと酸味はさらりとしてフルーティー、加えて腐葉土や樽のようなニュアンスが上品さを醸しだしています。

シャルツホーフベルガー リースリング カビネット
リンゴのような甘酸っぱさが心地よい「シャルツホーフベルガー リースリング カビネット」
価格:¥2,680(2020年10月15日 11:20時点のAmazonの価格)

編集部評価: 4.0

味わいはリンゴのような甘酸っぱさがあり、温度が上がるとハチミツのようなコクも感じられます。

ロバート ヴァイル ジュニア グラウブルグンダー(ピノ・グリ)
ぴりりと爽やかな酸が食事に合う「ロバート ヴァイル ジュニア グラウブルグンダー(ピノ・グリ)」
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編集部評価: 4.5

柑橘系の爽やかな香りに、フルーティーさに加えてレモンの皮や草のような心地よい苦味がある辛口の白ワイン。

繊細な味わいのドイツワインの特長

ドイツワインの特長はひとことでいうと繊細さ!

ドイツはワインが造られるほかの国と比較すると、一年を通じて寒い気候のため、ブドウは他の地域よりもじわりじわりと長い期間をかけて熟し、豊かな酸味のある独特なワインになります。
南の温かい地域で太陽をいっぱい浴びたブドウでできる、凝縮感のある濃厚なワインとは全然違います。

そんなドイツのワインの生産量は840万ヘクトリットル。

・・・といわれても全然ピンとこないですよね。

世界1、2位の生産量を誇るフランスやイタリアに比べると、おおよそ5分の1弱。
世界の生産量ランキングでいうと10位です。

では、北海道より北に位置するドイツで、どうしてそんなにたくさんワインを造れるくらいブドウができるのでしょうか?
それは、「独特の気候」と、「古代ローマから培われた人間の知恵と努力」の賜物なのです。

ドイツは緯度が高いのため、冬の昼は短く寒さが厳しいですが、実は夏の日照時間はとても長く、ブドウの成長を助けてくれます。
(夏は日の出が5時、日の入りが夜9時、夜10時になるとやっと暗くなるんです!)
また、暖かい偏西風や大西洋の海流のおかげで、意外と「凍えるほど寒い!」というわけではないんです。

そして、主なワイン産地の多くが大きな川沿いにあり、ブドウ畑は川沿いの広大な斜面に広がっています。
斜面にあることで、太陽光が川面に反射する熱を利用でき、川から発生する霧が寒さからブドウを守ってくれる利点があります。

ただ、そのぶん機械化が難しく、手間暇がかかってしまうのも、ドイツならではなんです。

では、まずドイツワインの主な産地について見ていきましょう!

ドイツワインの主な産地

ドイツワイン

ドイツにあるたくさんの川の中で、ドイツワインに大きく関わっているのが「ライン川」。
社会の授業などで「ライン川」を聞いたことがある人は多いかもしれませんね。

ライン川は、スイスからドイツ南東を通ってオランダに抜ける、ドイツの大動脈ともいえる大きな川です。
今でもヨーロッパ産業を支える重要な水運であり、また、ブドウ畑や古城巡りができるライン川クルーズは、ドイツ屈指の観光名所でもあります。

ドイツには13の主なワイン生産地があり、地図にすると以下のようになります。
ドイツ南東、ライン川周辺にワインの生産地が集まっていることがわかりますね。

ドイツワインの産地

この13の生産地のうち、特に有名な4つを紹介しますね。
地図ではオレンジ色の文字になっている地域です。

※ここでは産地をわかりやすくするため、あえて産地名に「地区」とつけています。

  • ラインガウ地区

    世界的にもリースリングの代表的な産地で、高品質な白ワインが多く造られています。
    なかでも貴腐ワインが特に有名です。
    また近年は、ピノ・ノワールの高品質な赤ワインも造られるようになりました。
    南向きで急斜面にある畑も多く、手間暇をかけてワインが造られます。

  • モーゼル地区

    ラインガウと並んでドイツを代表する銘醸地のひとつで、ドイツ最古といわれ、高品質なリースリングの白ワインが造られています。
    貴腐ワインもあります。
    日照時間を確保するため急斜面のブドウ畑も多く、そういう畑では機械を導入することが難しく、ラインガウ同様に手間をかけてワインが造られています。

  • ラインヘッセン地区

    ブドウ栽培面積はドイツで最大で、日本にも多く輸出されています。
    シルヴァーナーやリースリングなど白ワイン用品種だけでなく、ピノ・ノワール、ドルンフェルダーなどの赤ワイン用品種と、多種多様な品種が造られています。
    なだらかな丘にあり、機械の導入など効率化が進んでいるため、ほかの産地に比べて比較的価格が安く、コスパの高いワインが造られています。

  • ファルツ地区

    ラインヘッセン地区についでドイツで2番目に、ブドウ栽培面積が広いです。
    ドイツのなかでも南にあり、温暖で日照時間も長いという特長があります。
    そのため白ワインに限らず赤ワインも多く、多様なワインが造られています。

ドイツワインを飲むときには、ぜひ、こんなにも美しいライン川周辺のブドウ畑をぜひ思い浮かべてみてくださいね。
かくいう私も写真で見るだけで行ったことはないのですが・・・(笑)

続いては、ブドウ品種についてお話しします。

ドイツワインの5つのブドウ品種。代表格は「リースリング」

ドイツワインのブドウ品種といえば、リースリング
ドイツのリースリングは作付面積(栽培している土地の広さ)も世界最大です。

なんとなく「リースリング=甘口」というイメージの方もいるかもしれませんが、リースリングは辛口から貴腐ワインのような極甘口まで、いろいろな味わいのワインができるんですよ!

またドイツでは、リースリングだけでなく、実は130種類以上(!)のブドウが栽培されています。
今回は、そのなかでも主要なブドウ品種5つをみていきましょう。

■白ワイン用ブドウ品種

シャルドネ

  • リースリング

    寒さに強く、冷涼な地域に向くドイツワインを代表する品種。
    美しく豊かな酸味が特長です。
    辛口、やや辛口、貴腐ワインのような極甘口までバラエティ豊かな味わいがあり、高品質なワインもできます。

  • ミュラートゥルガウ

    青リンゴのような爽やかな味わいのワインができる品種。
    フレッシュな味わいのため、いろいろな食事に合わせやすいです。
    ちなみに、日本の北海道でも造られている品種です。

  • シルヴァーナー

    爽やかなリンゴや洋ナシ、ハーブやレモンの皮などのニュアンスがあるワインになります。
    いっぽう、「リープフラウミルヒ」という手軽な甘口の白ワインにも使われています。

■赤ワイン用ブドウ品種

ピノ・ノワール

  • シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)

    ドイツではピノ・ノワールのことを「シュペートブルグンダー」と呼びます。
    ワインの色は薄く、ガーネットや赤茶色をしており、渋みやアルコ―ル度数は控えめです。
    味わいは深みと広がりがあり、上品なワインになります。
    フランスのブルゴーニュやアメリカ、ニュ―ジランドなどの赤ワインとは違った味わいのワインになります。

  • ドルンフェルダー

    1980年に認可された新しい品種。
    毎年安定した質と量で栽培しやすいため、近年注目されています。
    酸味や渋みが柔らかで、飲みやすいワインになるのが特長。
    ドイツワインの中では価格が手頃で、コスパがいいワインが多いです。

白ワイン公爵

今夜はドイツのシュペートブルグンダーを」なんて注文できるとカッコイイ!
ただし、フランスワインやイタリアワインに比べると輸入量が圧倒的に少ないので、ドイツワインの赤はいいレストランでもボトルでしか注文できないことも多いのさ。

ドイツの黒猫ラベルの甘い白ワイン「シュヴァルツェカッツ」

ここまで産地とブドウ品種を中心にドイツワインの特長をお話ししてきました。
ですが、ドイツワインの辛口といわれても、いまいちピンとこない方も多いでしょう。

そんなドイツワインの中でも特に人気なのは、青や緑の細長いボトルに黒猫が描かれた甘口の白ワイン「シュヴァルツェカッツ」です。
スーパーでもよく見かけますね。

カールジットマン ツェラー・シュヴァルツ・カッツ

黒猫ラベルのシュヴァルツェカッツは、さわやかでフルーティーな酸味と甘みの親しみやすい味わい、低めのアルコール度数、そして手頃な値段が世界中で人気なんです。

このワインは正確には「ツェラー・シュバルツ・カッツ」といい、「ツェル村の黒猫」という意味。
さきほど生産地の説明の地図にもあった、モーゼル地区にあるツェルという村で造られているんです。
ツェル村にはいたるところに、大小さまざまな黒猫のレリーフがあるほどなんですよ。

でも、なぜこのワインがこんなに有名かというと、こんな逸話があるんです。

黒猫

昔々、商人がある村にワインを買いに来たのですが、どの樽のワインを最終的に買うか決めきれずに困っていました。
そのとき、黒猫がそのうちのひとつの樽にひょいと乗り、商人を威嚇してきたのです。
それを見て、商人は「この黒猫の乗った樽のワインが一番美味しいのだろう!えいや!」とその樽を買って帰りました。
あとでその樽のワインを飲んでみると、めちゃくちゃ美味しかったのだとか・・・。

以来、「黒猫が乗った樽のワインは美味しい」と言い伝えられるようになり、商人が次々にその村に訪れました。
そう、その村がツェル村というわけです。

そんなわけで現在もツェル村では、いろいろな生産者がシュヴァルツェカッツを造っています。

白ワイン公爵

ちなみに、シュヴァルツェカッツで使うブドウ品種は、だいたい「リースリング」と「ミュラートゥルガウ」の2種類をブレンドすることが多いのさ。


ちなみに、ドイツではシュヴァルツェカッツだけでなくリープフラウミルヒ(聖母の乳)というやや甘口白ワインも有名です。
ライン川周辺の地域で安定して造られていて、多くの生産者がいます。

日本では「マドンナ」というワイン名のリープフラウミルヒが人気です。
後でオススメのドイツワインでも紹介しますね。

世界一厳格で複雑なドイツワインの格付け

ドイツワインの格付けは世界一厳格で複雑といわれています。
というのも、ドイツでは産地由来の4つの格付けに加え、「収穫したブドウの果汁糖度」による格付けがあります。
ざっくりいうと、採れたブドウが甘ければ甘いほど高級という格付けです。

お隣のフランスでは、ブルゴーニュの畑ごとやボルドーのシャトー(生産者)ごとに格付けを行っていますが、ドイツは全然違うんですね。

このドイツの格付けは、産地・ブドウ品種・生産者名などと一緒にラベルに書かれているので、知れば知るほど選び方の参考になります!
ドイツ語なので馴染みがなくて難しいので、画像を使って詳しく解説していきますね。
(でも、「ややこしいのはごめんだなぁ・・・」という方は、この章は飛ばして、選び方の章にいってくださいね!)

日本で売られているドイツワインはほとんどが「上質ワイン」

ドイツワインの基本的な格付けは4種類ありますが、このうち、ほとんどが上2つの等級のどちらかに分類されます。

  1. 「Pradikatswein(プレディカーツヴァイン)」・・・等級付き上質ワイン
  2. 「Qualitatswein(クヴァリテーツヴァイン)」・・・特定生産地域内上質ワイン

ちなみに、下2つの等級はドイツ国内で消費されていて、日本には入ってこないので覚えなくていいです(笑)

ドイツワインの格付け

なので、ワイン名に「Pradikatswein」「Qualitatswein」という文字を見たら、「上質ワインの格付けだな」と思ってください。
プレディカーツヴァイン(Pradikatswein)が最高級です!

等級付き上質ワインも特定生産地域内上質ワインも、どちらも1つの産地で栽培されたブドウを使って造られています。
「1つの産地」というのは、先ほど生産地の章の地図、その13の地域のどこか1つです。

白ワイン伯爵

それぞれの格付けの最後についている「~wein」と書いてあるのは、「ワイン」という意味。
ドイツ語ではワインを「wein」と書き、「ヴァイン」と読むのさ。

さて、最高級の格付けである「プレディカーツヴァイン」について、もう少し詳しくお話ししましょう。
というのも、プレディカーツヴァインには「収穫したブドウの果汁の甘さ具合」によって、さらに6つの格付けがあるからです。
(単純に糖度だけでなく、品種や産地などいろいろな基準があります)

ドイツワインの格付け

ドイツワインの格付け

簡単にいうと、一番甘いブドウを使っているのが「トロッケンベーレンアウスレーゼ」の格付けで、これは貴腐ワインです。
貴腐ワインとは、「貴腐菌」という特殊なカビがつき、レーズンのように乾燥して限界まで甘くなったブドウで造るワイン。
花やメープルシロップのような芳香があり、複雑な酸味とトロリとした濃厚な甘さが特長です。

貴腐ワインは、ブドウの収穫もワインにするのも大変です。
詳しく知りたい方は貴腐ワインの特集記事を見てくださいね。

さて、この甘さ具合の格付けでは、収穫時のブドウ果汁の甘さを基準にしているので、できたワインの甘さとはまた別の話なのですが、ワインの味わいとの関係はだいたい以下のようになります。

ドイツワインの格付け

格付けでは一番下の「カビネット」がだいたい辛口ワインになりますが、辛口のワインはまた別の言い方がある(ややこしい!)ので、選び方の章でお話ししますね。

白ワイン伯爵

ちなみに、「ブドウ果汁の甘さ」をエクスレ度という。
19世紀前半、エクスレさんという物理学者が簡単にブドウ果汁の計測する方法を考案したのさ。

それにしても、なぜドイツでは甘いブドウで造られたワインほど最高級、という格付けができたのでしょうか。
ドイツワインの格付けについて、もう少し深堀りしていきますね。

ドイツならではの格付け「甘いブドウが造れるってこと自体がすごい!」

さきほど紹介したブドウ果汁の6種類の格付けで、なぜ「甘いブドウで造られたワインほど最高級」といわれるのでしょうか。
それは、ドイツは寒くてブドウを栽培できる北限の地域のため「甘いブドウが造れるってこと自体がすごい!」という概念に由来しています。

冬のブドウ畑

温かい国では、ブドウはめいっぱい太陽の恩恵を受けて熟していきますが、ドイツは夏でも最高気温が25度に満たないことがあります。
そのため、ブドウが太陽の光をたくさん浴びられるように、急な斜面にあえてブドウ畑を作ったり、ブドウの成長を助けるさまざまな創意工夫をして、やっとの思いで収穫します。

だから、他の国とは違う「甘いブドウほど高級」という格付けが出来たんですね。

ただ、近年は世界的な温暖化現象により、ドイツの平均気温も上がっています。
平均気温が上がったことで、ブドウの収穫量が多くなったり、早く収穫できたりと、いい影響もあります。
しかし、寒さを必要とするアイスワイン用のブドウの収穫できなくなったり、ブドウが猛暑や干ばつ、今までいなかった害虫や病気に耐えられなかったりと悪い影響もあります。
生産者たちは、品種改良を進めたり、今までとは別の地域にブドウ畑を作ったりと、温暖化の対応に追われているそうです。

それでは、格付けのお話はここまでにして、続いてはドイツワインの選び方について解説します!

ドイツワインの(カンタンな)選び方

日本人の多くの人にとってドイツ語は、難しくとっつきにくいですよね。
ワインのラベルに書かれているドイツ語も、産地なのか、ブドウ品種なのか、生産者の名前なのか、格付けなのかもわからない、という方も多いと思います。
しかも、先ほどお話ししたようにドイツの格付けは世界一厳格で複雑なので、買う側の身としては覚えるのも大変です・・・。

そこで、今回紹介するドイツワインの選び方は、あえてすごくシンプルに紹介します!

■ドイツワインの選び方

  1. 「辛口」=「トロッケン(Trocken)」と覚える
  2. リースリングを飲み比べてみる
  3. 収穫したブドウ果汁糖度の格付けで選ぶ

【選び方1】「辛口=トロッケン(Trocken)」と覚える

ドイツの白ワインでも辛口が増えてきことは、冒頭でもお話ししました。
ドイツの白ワインは「辛口」と「やや辛口」が7割と、むしろ甘口より多くなってきているようです。

その辛口を見分ける方法はずばり、「トロッケン(Trocken)」
この「トロッケン」は格付けではなくて、このワインの味わいは辛口ですよ、という意味で、赤ワインにも白ワインにも使われている表現です。

トロッケンの他にも辛口を意味する表記があります。

■ドイツワインの辛口を示す名称

  • Trocken(トロッケン)・・・辛口
  • Classic(クラッシック)・・・辛口。トロッケンと同じ意味
  • Halbtrocken(ハルプトロッケン)・・・やや辛口の意味で、トロッケンより数は少ない

これらの名称を付けるためには、糖度・産地・品種・格付けなどの基準が厳しく決められているのですが、難しいのでここでは詳しく触れません。
その代わりイメージしやすいように、オススメワインでも紹介しているワインのラベルで解説してみます。

ドイツワインの格付け

ソムリエさんやお店の人に直接聞いてみたり、Amazonではだいたい「甘口」「辛口」の表記があるのでそれも参考にしてみてくださいね。

白ワイン伯爵

貴腐ワインを示す格付けの最上級「トロッケンベーレンアウスレーゼ」は極甘口なのに「トロッケン」と付いているじゃないか!と思った方!
するどい!
この「トロッケン」は英語の「Dry」と同じで、「辛口」という意味と「乾いた」という両方の意味がある。
貴腐ワインのブドウは乾燥してレーズンのように甘くなるから、貴腐ワインの「トロッケン」は「乾いた」という意味で使われているのさ。

【選び方2】リースリングを飲み比べてみる

ブドウ品種の紹介でもお話ししましたが、ドイツワインを選ぶならやっぱりリースリング!

リースリングは甘口から辛口まであるので、とにかくいろんなリースリングを飲み比べてみる、というのも楽しいでしょう。
飲み比べてみると、それぞれのワインごとにバラエティ豊かな酸味に驚かされることと思います。

また、ドイツのピノ・ノワール「シュペートブルグンダー」やドイツで人気の赤ワイン用品種「ドルンフェルダー」も、ほかの国のワインとは全然違う香りと味わいを楽しめます。
繊細でフルーティーな酸味、細く長く続く余韻、渋みもアルコール度数も控えめでなんともエレガントなワインが多いです。

ぜひ、自分のお気に入りを探してみてくださいね。

【選び方3】収穫したブドウ果汁糖度の格付けで選ぶ

この選び方はちょっと上級者向けです。(笑)

さきほどのプレディカーツヴァイン、という格付けにある、6つの「収穫したブドウ果汁糖度」の格付けを思い出してください。

ドイツワインの格付け

この格付けはワインラベルに書かれていることが多いので、ページをブックマークしてスマホでこの画像を見ながら、探してみてくださいね。


それでは、いよいよオススメワインです!

ドイツワインだけでなく、もっといろんなワインを知りたい!という方は、こちらの記事もご覧ください。
>【保存版】美味しいワイン編集部の試飲レビューあり!オススメのワイン200本以上まとめました!

オススメのドイツワイン

ここまでお話ししてきたように、ドイツの甘口白ワインだけでなく、辛口や赤ワイン、貴腐ワインといろいろ揃えました。
全部試してみてほしいくらいですが・・・お気に入りが見つかると嬉しいです(^^)

1、華やかな甘みが広がる「マドンナ リープフラウミルヒ」

マドンナ リープフラウミルヒ

マドンナ リープフラウミルヒ

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【やや甘口白ワイン】
洋ナシや花の香りに、華やかな甘味が口いっぱいに広がる白ワインです。
上記でも出てきましたが、「リープフラウミルヒ」は聖母の乳という意味で、シュヴァルツェカッツと並んで、ドイツの甘口白ワインとして有名です。

ちなみにワイン名の「マドンナ」のワイン名にはこんな由来があります。

19世紀のドイツ、「マドンナ」の作り手は戦乱で荒れ果てたあるブドウ畑を復興させようとしました。
そのとき、戦乱中100年にわたり行方不明になっていた町の教会の聖母像がそのブドウ畑で見つかったんです。
そのブドウ畑の持ち主は、聖母像に敬意を表し、そのブドウを使って作られたワインに「マドンナ」と名付るようになったとか。

2、ぴりりと爽やかな酸が食事に合う「ロバート ヴァイル ジュニア グラウブルグンダー(ピノ・グリ)」

ロバート ヴァイル ジュニア グラウブルグンダー(ピノ・グリ)

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【辛口白ワイン】
ラインガウで造られる辛口で、 グラウブルグンダー(ピノ・グリともいいます)というブドウ品種で造られています。
香りはグレープフルーツやレモンなど柑橘系のニュアンスがあります。
味わいはぴりりと酸味が立ち、あとからかすかにレモンの皮や草のような心地よい苦味があります。
揚げ物や天ぷらなど、脂っけや塩気のある料理と特によく合います。

4、リンゴのような甘酸っぱさが心地よい「シャルツホーフベルガー リースリング カビネット」

シャルツホーフベルガー リースリング カビネット

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【やや辛口白ワイン】
モーゼルの「シャルツホーフベルガー」という有名な畑のブドウ(リースリング)からできています。
「カビネット」とは格付けで、最も甘くないブドウから造られていて、かなりコスパのいいワインです。
味わいはリンゴのような甘酸っぱさがあり、温度が上がるとハチミツのようなコクも感じられます。
アルコール度数も8%と低めで、飲みやすく、ドイツらしいワインといえます。

5、土やコショウなどスパイシーでシルキー「ロバート ヴァイル ジュニア シュペートブルグンダー (ピノ・ノワール)」

ロバート ヴァイル ジュニア シュペートブルグンダー (ピノ・ノワール)

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【赤ワイン ミディアムボディ】
「シュペートブルグンダー」はピノ・ノワールのことで、ライトボディよりのミディアムボディの赤ワインです。
ワインの色はガーネットやレンガのようです。
香りはチェリーや腐葉土のような柔らかさがあり、味わいはコショウのようなスパイシーさ、腐葉土やほんのりダシのようなシルキーなニュアンスです。
渋みは控えめであとからほんのりと感じるくらい。
肉料理全般や脂っぽい料理に特に合います。

6、サミットやJALビジネスクラスでも採用された気品あふれる「フリードリッヒベッカー ドッペル シュトゥック シュペートブルグンダー 」

シュペート ブルグンダー ドッペル シュトゥック

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【赤ワイン ミディアムボディ】
このワインの造り手「フリードリッヒベッカー」は、「ドイツのDRC(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ)」と呼ばれるほどエレガントなワインを造ることで有名です。
2008年の洞爺湖サミットや、JAL国際線ビジネスクラスでも提供されたことがあります。
ライトボディよりのミディアムボディで、上品。
イチゴやベリー系、土のような香り、一口飲むと酸味はさらりとしてフルーティー、加えて腐葉土や樽のようなニュアンスが上品さを醸しだしています。
渋みもあり、おだやかに長く余韻として続きます。
和食や肉料理に特に合います。

7、透き通るような上品な酸「ハインリッヒ・ネーグラー ラインガウ リースリング クラシック」

ラインガウ・リースリング・クラシック

ラインガウ・リースリング・クラシック

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  • 編集部評価:4.0

【辛口白ワイン】
ワイン名に要素がすべて入っていますが、ラインガウ地区の、リースリングというブドウ品種で造られた辛口です。
柑橘系、マスカット、桃や白い花のような香りに、味わいはレモンを思わせる、透き通るような酸味があります。
口いっぱいに可憐にさらさらと広がる酸は、和食などの食事との相性もいいです。
マリネやオードブル、塩気の強いお料理とも合います。

8、パイナップルを煮詰めたような甘酸っぱさの貴腐ワイン「ラインガウ州営醸造所 ラオエンターラー・バイケン リースリング トロッケンベーレンアウスレーゼ」

ラインガウ州営醸造所 ラオエンターラー・バイケン リースリング トロッケンベーレンアウスレーゼ

ラインガウ州営醸造所 ラオエンターラー・バイケン リースリング トロッケンベーレンアウスレーゼ

  • 価格:¥20,500(2020年10月15日 11:20時点の楽天市場の価格)
  • 編集部評価:3.5

【極甘口白ワイン】
格付けはトロッケンベーレンアウスレーゼ、つまり貴腐ワインです。
香りは蜂蜜や香ばしいパンのようなニュアンス、味わいはパイナップルを煮詰めたような濃厚な甘酸っぱさで、かすかに焦がした藁のようなスモーキーさがあります。
とろりとべっ甲飴のような優しい小麦色で、ちょびちょびと味わいたいです。
ドイツの貴腐ワインはとても希少で、数が少ないため、すぐ売り切れになります。
そのため検索リンクを掲載しておきますね。

もっとオススメのワインを知りたい方へ

美味しいワインでこれまでレビューしたオススメのワインを、ひとつのページにまとめました。

さいごに

ドイツといえば、「ベンツ!」「ビール!」「ドッペルゲンガー!」みたいなイメージがあるかもしれませんが、意外とワインは繊細でバラエティ豊か。

アルコール度数が低めなのも、人によっては重要なメリットだったりします。

今夜も美しいガーネット色のシュペートブルグンダーをいただきながら・・・。
お相手は美味しいワイン編集部の広江でした。

See you!

赤ワイン公爵

ところで、この美味しいワインというサイトでは、これまでに色々なワインを紹介してきた。

白ワイン公爵

200以上のワインを厳選してきたね。
それらのワインがひとつの記事にまとまっているといいんだけど・・・。

白ワイン公爵

そう言うかと思って、私がまとめてみたわ。
以下の記事を見れば、美味しいワイン編集部がオススメするワインが一覧でチェックできるのよ。
それが、こちら!

この記事を監修してくれたワイン博士

ワインショップ「アプリクス(Aplicus)」
米山奈美(よねやまなみ)

(一社)日本ソムリエ協会認定 ソムリエ
所属するワインショップ:「アプリクス(Aplicus)」

尼崎の園田駅近くにある、ワインショップ「アプリクス(Aplicus)」オーナーソムリエ。
2019年8月にオープン。
2013年にワインアドバイザーを取得し、6年間大阪梅田の百貨店のワイン売り場で勤務する。
お客様の好みやシーンだけでなく、その日お客様が買ったチーズや食材に合わせてワインを紹介するなど、きめ細やかな対応が強み。
ワインショップでは、イタリアを中心に、日本でまだ知られていない国や地域のリーズナブルで美味しいワインを幅広く取り扱う。

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